労働基準監督官の資格
労働基準監督官の資格は「労働Gメン」
労働基準監督官の資格者は、厚生労働省に専門職として採用された国家公務員であり、稀ですが「労働Gメン」ということもあります。
主に厚生労働省の各部局等・都道府県労働局・労働基準監督署に配置され労働基準関係法令に係る行政事務を行っていますが、労働基準関係法令違反事件に対して特別司法警察職員として犯罪捜査を行う権限があるのが労働基準監督官の資格者です。
労働基準監督官の資格者は労働基準法第101条・労働安全衛生法第91条などにより、事業場に立ち入ったり、関係者への質問、帳簿や書類その他の物件の検査などを行ったりすることができます。
労働基準監督官の資格者が事業場に立ち入るときは、特に通知する必要は無く、また、犯罪捜査が主体ではないことから、捜査令状の必要もありません。
なお、労働基準監督官の資格者が特別司法警察職員として、家宅捜索・逮捕の際は警察と同じく裁判所が発行する令状が必要です。
立ち入りの際は労働基準法第101条第2項の規定により労働基準監督官の資格者の身分を示す証票を携行しなければならず、事業場等から身分を明らかにすることを求められたときはこれを提示するのが通例です。
労働基準監督官の資格者の全国の年間送検事件数は、特別司法警察職員の中では海上保安官の次に多く平成16年の送検事件数は1,339件(資料出所:労働基準法に基づく監督業務実施状況)となっています。
労働基準監督官の採用は区分別になっており、労働基準監督官A(法文系)と労働基準監督官B(理工系)の2つに分かれています。
ただし労働基準監督官の資格者として採用されてからの配置においては区分別はほとんど考慮されず、法文系の者は労働安全衛生に必須である理工系について、理工系の者は行政に必須である法文系について、それぞれの知識を実務及び研修の場において習得することが求められています。
労働基準監督官の資格者は、採用後独立行政法人労働政策研究・研修機構に属する労働大学校での研修が採用時、採用5年目、監督署課長就任時、監督署長就任時などに行われるほか、選抜された者は管区警察学校や日本原子力研究開発機構へ派遣されて必要な知識の習得を行います。